事故車は修理か売却どちらがお得?修理にかかる費用や期間もご紹介

買取のポイント

事故車を修理に出して乗り続けるべきか、売却して新しい車に乗り換えるべきかを迷う方は多いかと思います。事故車を修理すべきか売却すべきかは、事故車の状態や保険の加入状況などによって異なります。
こちらでは、事故車の修理費用や修理期間がどれくらいなのかや、修理と売却、それぞれどのような基準で選ぶべきなのかについて詳しく解説していきます。事故車を修理するか売却するかを迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

事故車の修理費用・修理期間とは?

事故車の修理費用や修理期間は、損傷した部位によって異なります。損傷部位別の修理費用と修理期間が、それぞれどれくらいなのかを見ていきましょう。

エンジンの修理

車の心臓部分であるエンジンが損傷している事故車の場合、修理ではなくエンジンの載せ替えが必要になることがほとんどです。エンジン本体は、国産のものであれば30万〜50万円が相場になりますが、高級車や外車の場合、国産車の数倍の費用がかかることもあります。
エンジンを載せ替える際は取り外さなければならないパーツが多く、経験が豊富な整備士であっても2〜3週間程度の作業期間が必要になります。手間や時間がかかる作業となるため工賃も高額になり、エンジン本体の金額と工賃を合わせると100万円近くかかることも少なくありません。

フレームの修理

車の骨格部分にあたるフレームは、損傷すると正常な走行ができなくなってしまう重要な箇所です。周辺のパーツの構造が複雑なため、解体や組み立てに手間や時間がかかることで工賃が高額になり、フレームの板金補修にかかる費用は10万円程度であったとしても、工賃を合わせると総額で100万円近くかかってしまうケースもあります。
フレームの修理にかかる期間は損傷の程度によって異なり、軽度の損傷であれば1週間程度となりますが、重度の損傷の場合は1か月程度かかることもあります。

バンパーの修理

フロントバンパーやリアバンパーは、事故の衝撃を逃がしやすくするために比較的破損しやすい作りになっています。小さな傷やへこみができた程度であれば1万円程度の修理費用で済むこともありますが、損傷の程度がひどく、交換が必要になる場合は5万〜20万円程かかることもあります。
修理にかかる期間はフロントバンパーが2日程度、リアバンパーが4日程度となりますが、修理ではなく交換を行う場合は、1日で終わることもあります。

ドアの修理

ドアの修理にかかる費用は損傷の程度によって異なりますが、2万円からが相場となり、修理が必要な範囲が広くなればなるほど、修理費用も高額になります。また、損傷の程度がひどく、ドアの交換が必要になる場合は、10万円以上かかるケースもあります。ドアに傷やへこみがあると塗装が剥がれ、錆の原因となってしまうため、早めに交換するようにしましょう。
ドアの修理にかかる期間は5日程度が目安となり、交換が必要な場合は1週間程度かかることもあります。

事故車の修理費用は何で決まる?

事故車の修理費用を決定する要因には、どのようなものがあるのでしょうか。

損傷箇所

事故車の修理費用は、損傷している箇所によって大きく異なります。上記でお話ししたとおり、バンパーにできた小さな傷やへこみなどであれば、板金塗装で簡単に修理することができますが、車の心臓部分であるエンジンなどは修理が難しく、部品をまるごと入れ替えなければならないこともあります。車が走行する上で重要な部品であるエンジンやフレームなどを損傷した事故車の場合、修理に手間や時間がかかるため、修理費用も高額になってしまうのです。

損傷の程度

事故車の修理費用は、損傷の程度も大きく影響します。同じ箇所の修理であっても、傷やへこみができた程度であれば修理費用は安く済みますが、傷の範囲が大きかったり歪みが生じている事故車の場合は、数十万円〜100万円程度の修理費用がかかることもあります。これは、板金塗装で済む場合とパーツの交換が必要な場合では、修理にかかる手間や時間が大きく異なることによるもので、修理の工程でどのような作業を行うのかによって、修理費用が決定されます。

車の種類

車の種類によっても修理費用は異なります。高級車やハイブリッドカー、外車などは、一般的な国産車に比べて作りが複雑な場合があり、修理や部品の交換に時間や手間がかかるため、修理費用が高額になりやすい傾向にあります。また、外車の場合は、部品を海外から取り寄せる必要があり、その分の輸送費が上乗せされることで、修理費用が高額になるケースもあります。

事故車を修理するリスク

事故車を修理して乗り続ける場合、いくつかのリスクが生じます。どのようなリスクがあるのでしょうか。

修復歴が付く

中古車市場では、「車の骨格部分に当たる部品を交換・または修理した車」を事故車と呼ぶことが、日本自動車検査協会・自動車公正取引協議会・日本中古車販売会連合会の3つの組織によって定義されています。この定義に当てはまる事故車は修復歴車とも呼ばれ、修復歴のある車は中古車市場での価値も低くなります。車の骨格部分にあたるフレームなどを修理した場合、修理の痕跡が必ず残るため、修復歴を査定士に隠すことはできません。査定額が低くなるからと修復歴を隠したまま査定を受けると大きなトラブルにつながる恐れがあり、減額されるだけでなく、損害賠償を請求される可能性もあるため、査定時に修復歴を隠すのは絶対にやめましょう。

安全性に問題が生じやすい

ほとんどの車のボディは、ボディとフレームが一体化したモノコック構造と呼ばれる形状をしています。モノコック構造は、外板そのものに強度剛性を持たせることで内部空間を広く取れるというメリットがありますが、事故によってどこかの部分に衝撃が加わるとフレーム全体に歪みが生じ、車のバランスが崩れてしまうというデメリットもあります。そのため、フレームなどの骨格部分を修理し、修復歴が付いた事故車は、見た目がきれいになったとしてもわずかな歪みなどが生じやすくなり、車の基本的な動作である「走る・曲がる・止まる」という機能が正常に働かなくなるリスクがあります。

保険の等級がダウンする

事故車の修理に保険を利用すると等級が下がり、翌年度からの保険料が高くなってしまうため、安易に保険を利用すると結果的に損をする可能性があります。修理費用がそこまで高額でない事故車の場合は、保険を利用せずに自腹で修理費用を支払った方がお得になることもあるため、修理費用と補償額、翌年度からの保険料を計算し、損をしない方法を選ぶようにしましょう。

売却よりも修理がおすすめの事故車とは?

事故車を修理するか売却するかを迷う方は多いかと思います。売却よりも修理する方がお得になりやすいケースをご紹介します。

損傷が軽度な事故車の場合

相手に非がある事故の場合、事故車の修理費用は相手が加入している自動車保険の対物保険から支払われます。修理費用は通常、修理工場が見積もりを出し、保険会社の確認が行われた後、金額が確定します。修理費用がそこまで高額にならない場合は、保険を使用して修理にかかる自己負担を減らし、乗り慣れた車に乗り続けることができます。

車両無過失事故に関する特約に入っている場合

「車両無過失事故に関する特約」とは、もらい事故で自分に過失がない場合、車両保険を利用してもノーカウント事故として取り扱われ、等級が下がらないという特約です。通常、相手が100%悪いもらい事故の場合、相手の保険を利用することで補償が行われますが、相手が保険に加入していなかったり支払い能力がないと判断された場合は、自分の車両保険を利用しなければなりません。自分の車両保険を使用すると等級が下がり、翌年度からの保険料が高くなってしまいますが、「車両無過失事故に関する特約」に入っていることで、等級を下げずに補償を受けることができます。

修理よりも売却がおすすめの事故車とは?

事故車を修理するよりも売却する方がお得になりやすいケースと、その判断基準をご紹介します。

修理費用が高額になる事故車の場合

エンジンやフレームなどの車の重要な箇所や修理が難しい箇所を損傷していたり、損傷の程度がひどい事故車の場合、修理費用が高額になりやすいです。修理費用がどれくらいであれば買い替えた方がいい、と一概に言うことはできませんが、修理費用が100万円を越える事故車の場合は、乗り換えを検討してみてもいいかと思います。これは、修理費用が高額になる箇所ほど、修理を行ったとしても安全面での不安が残ってしまうためです。特に、フレームなどの車の骨格部分が損傷した事故車は修復歴が付き、売却時の査定額も大幅に下がってしまうため、修理するよりも新しい車に乗り換えた方がお得になりやすいです。

保険の補償額が十分でない事故車の場合

保険の補償金は事故の過失割合や保険の補償内容によって異なりますが、補償上限額は事故に遭った車の時価額となります。そのため、年式が古かったり走行距離が長い事故車の場合、保険会社が算出する時価額が低くなり、保険の補償額も少なくなります。このように、低年式や多走行、かつ修理費用が高額になる事故車の場合は、保険の補償だけではまかないきれないケースがあり、補償上限額を超過した分の修理費用は、自分で支払う必要があります。事故車の修理費用が保険の補償額でまかないきれない場合は事故車を売却し、新しい車に乗り換えることをおすすめします。

事故車は廃車ではなく売却できる!

修理ができないほど損傷が激しい事故車や、年式が古い事故車などを修理せずに乗り換える選択をした場合、廃車にするしかないと考えている方もいるかもしれません。実際に、ディーラーの下取りや中古車買取業者の買取では、中古車として販売できないような事故車は値段を付けて買い取ることができず、廃車にするためにかえって費用を請求される可能性もあります。しかし、廃車買取業者や事故車専門の買取業者であれば、中古車として販売できない事故車であっても、解体してパーツや鉄資源として販売できる販路を保有しているため、買取価格を付けることができるのです。一度査定に出し、修理費用と比較してみることをおすすめします。

事故車買取カーネクストは、全国13,000社の自動車関連業者と提携することで、中古車としての販売が難しい事故車であっても高く売れる販路をすぐに探すことが可能となり、高価買取を実現しています。また、レッカーが必要となる事故車の引き取りや、運輸支局にて行う必要のある廃車手続きも全て無料で代行いたします。まずはお気軽に、カーネクストまでお問い合わせください。

まとめ

事故車を修理すべきか売却すべきかを迷っている方は、事故車の修理費用や保険の補償額、翌年度からの保険料などを算出し、損をしない方法を選ぶようにしましょう。また、事故車を手放して新しい車に乗り換える場合は、廃車にするのではなく、事故車でも買取価格が付く可能性がある廃車買取業者や事故車専門の買取業者に売却することで、少しでも新しい車の購入費用に充てることができます。修理費用と事故車の査定額を比較し、検討してみることをおすすめします。

タイトルとURLをコピーしました