廃車手続きにかかる費用の相場はいくら?業者による違いは

買取のポイント

廃車するには費用が数万円程度かかるというイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。

廃車費用は、廃車依頼でどの業者を選ぶかによって変わります。こちらでは、廃車業者ごとにかかる廃車費用の相場について解説します。

また、費用をかけることなく無料で廃車できるサービスもありますので、そちらも合わせて紹介します。

廃車にはどんな費用がかかるのか

廃車をするには、廃車本体の解体費用、廃車を解体業者まで運ぶ運搬費用、廃車手続きの申込にかかる手数料、廃車を適切に処理するためのリサイクル料金がかかります。詳しくその内訳を解説します。

廃車本体の解体費用

自動車リサイクル法によって、廃車本体の処分ができるのは使用済自動車の引取解体許可の認可を受けた廃車引取業者と決められています。そのため、廃車の解体処理を廃車解体業者へ依頼する必要があります。解体費用は地域や業者によって差がありますが、だいたい数千円~10,000円前後となっています。

廃車を解体業者まで運ぶ運搬費用

廃車の処理を解体業者へ依頼できたら、解体業者へ車両を走らせて持ち込むかレッカーで運ぶ必要があります。

車検が残っていて走行できる車であれば、引取業者に確認し、自走して持ち込みをすることで費用をかけることなく運搬ができます。しかし、事故や故障で動かない車であったり、車検が切れて公道を走行できない車を廃車する場合は、保管場所から廃車解体業者までレッカー車を手配して運ぶ必要があります。特に車の状態次第では、牽引レッカーや吊り上げユニック付きのレッカー車などの特別な装備を持ったレッカー車が必要になるかもしれません。レッカー車の手配にかかる料金は、車の保管場所からの運搬距離によりますが、およそ10,000円からで遠ければ30,000円前後かかることもあります。

廃車手続きの申込にかかる手数料

運輸支局での廃車手続きや必要な書類作成、その手続きすべてを行政書士事務所など書類手続き代行サービスに依頼すると、代行手数料として6,000円~10,000円がかかります。また、廃車した後に自動車重量税の還付・自賠責保険の払戻手続き、自動車税の還付申請なども合わせて依頼すると、代行手数料は合計で約15,000円~20,000円かかることもあります。行政書士事務所は地域や、事務所を構えている場所が運輸支局に近いかどうかなどで出張費用がかかることから、代行手数料は事務所ごとに差があります。

リサイクル料金

自動車リサイクル法によって、廃車の解体処分は認可を受けた使用済自動車引取業者による適切な解体処理を行うようにとり決められています。廃車解体時に発生するリサイクル処理のなかには、シュレッダーダストの解体・破砕工程やエアバッグの処理、カーエアコンのフロン類の破壊処理など複雑なために費用が発生するものが含まれており、その処理にかかる費用の一部を、車を使用していた所有者が負担するため、前もって車の購入時や車検時にリサイクル料金として支払います

リサイクル料金は、車の購入時等に前もって支払っていることが前提のため、廃車時に支払いが発生することは少ないのですが、まれにリサイクル法施行前の車両で未払いであったり、エアコンを車購入後に後付けしたため、エアコンフロン類処理費用分のリサイクル料金のみ一部未払いがあった場合は、廃車時に廃車解体業者へ所有者が未払い分を支払わなくてはいけません。

リサイクル料金は、自動車を製造しているメーカーが車種ごとに決めています。所有している車のリサイクル料金の支払い状況の確認は、手元のリサイクル券を調べるか、自動車リサイクルシステムのウェブサイトから現在の車両登録番号(ナンバープレート)と車台番号の下4桁を入力して調べることが可能です。

ディーラーや中古車販売業者で廃車するとかかる費用

一番多くの人が車を廃車する際に利用しているのは、車を購入した時のディーラーや中古車販売業者ではないでしょうか?ディーラーで廃車を相談するというのは一般的で、信頼感もあり間違いないように思えますが、実は最も廃車費用がかかってしまう方法でもあります。なぜディーラーや中古車販売業者に依頼すると高額な廃車費用がかかることが多いのか、こちらで解説します。

ディーラーや中古車販売業者で廃車すると費用が高くなる理由

ディーラーで廃車をすると、実は一番費用がかかる可能性が高くなっています。それは何故なのでしょうか。

ディーラーは新車を売る、中古車販売業者は中古車を売るのが主な仕事です。そのため、まず次の買い手がつかない廃車前提の車については、ディーラーや中古車販売業者にとっては処分するだけの存在であり、引取をしても業者にとっての利益につながることはあまりありません。

前述のとおり、廃車予定の車をディーラーまで持ち込みできれば運搬費用の負担は抑えられますが、帰りの交通手段は別途用意する必要がありますし、事故車など自走不可能な車を廃車したいと考えているのなら、レッカー車の手配が必要になり運搬費用はかかります。ディーラーや中古車販売業者は自社で不動車を輸送する手段を持たない場合が多く、レッカー車を手配するとなると外部への発注になるため、不動車を引取るだけでも他業者以上の手数料がかかるでしょう。廃車の解体処理、廃車の手続き代行等も業務外となるため費用がかかってしまうことが予測されます。そのため、ディーラーや中古車販売業者に廃車を依頼した場合は依頼が出来たとしても費用がかかりますし、廃車するまでに時間や手間がかかり在庫リスクもある廃車依頼となると、引取り自体を拒否される場合もあるのです。

ディーラーや中古車販売業者で廃車するとかかる費用の相場

ディーラーや中古車販売業者に廃車依頼をした場合にかかると予想される、廃車費用の平均相場がこちらです。

項目費用
車の引き取り手数料10,000円~30,000円
車体解体費用0円~30,000円
書類手続き代行手数料10,000円~20,000円
税金の還付手続き代行手数料5,000円~(一手続きにつき)
合計25,000円~85,000円

解体業者で廃車するとかかる費用

解体業者は、ディーラーや中古車販売業者とは違い、一般の方にはあまり馴染みがないかと思います。解体業者とは、自社に自動車解体設備を保有していて、解体処理を行う際に再利用可能な自動車部品や金属素材を取り出し、中古車部品や製造用素材として販売する廃車解体業者のことです。車の解体を専門にしている業者のため、ディーラーや中古車販売業者よりは、廃車にかかる費用を安く抑えることができる可能性があります。

解体業者で廃車しても費用が無料にならない理由

解体を専門にしている解体業者で廃車をするのであれば、費用が無料になるのではと思われるかもしれませんが、一部費用がかかる可能性があります。それは何故なのでしょうか。

廃車解体を専門に行う業者は、個人からの廃車依頼を受け付けていなかったり、持ち込みをしなくては受け付けていない業者も多くなっています。実は廃車解体業者はディーラーや保険会社などの業者と直接提携をしていて、不要になった廃車を法人から複数台承っている業者が多いのです。そのため、個人からの依頼を受けていなかったり、台数の少ない廃車についてはコストがかかってしまうため引取を行っていないことがあります。持ち込みであれば受け付けているという解体業者であれば廃車を自走して持ち込み、車の運搬費用を抑ることは可能ですが、帰りの交通手段を用意しなければならないですし、自走不可能な場合はレッカー代がかかり、運搬費用が高額になることも考えられます。

また、本来の業務外となる廃車手続きや税金還付の代行手続きについては依頼を受けない解体業者もあり、その場合は別途手続きを代行依頼できる行政書士等へ依頼しなくてはいけない可能性があります。手続きの代行依頼ができないとなると、費用だけでなく代行可能な業者や行政書士事務所を探す手間や時間もかかってしまうでしょう。

解体業者で廃車するとかかる費用の相場

解体業者に廃車依頼をした場合にかかると予想される、廃車費用の平均相場がこちらです。

項目費用
車の引き取り手数料0~20,000円
車体解体費用0~20,000円
書類手続き代行手数料0~10,000円
税金の還付手続き代行手数料5,000~15,000円
合計5,000円~65,000円

廃車買取業者に依頼して廃車する場合

廃車買取サービスを専門に行っている廃車買取業者は、廃車を保管場所まで引取に行くレッカー費用や廃車に必要な書類手続き代行の手数料など、全て無料で対応しています。

廃車費用が心配なら廃車買取業者がおすすめの理由

なぜ廃車買取業者はディーラーや解体業者と違い、費用を掛けずに廃車ができるのでしょうか。それは、廃車買取業者は廃車を引取った後に、自社が保有している海外への輸出販売ルートを使うことで、本来国内では買い手がつかないような状態の車も再販を可能にしているためです。廃車を再販し利益化できるため、廃車を買取することができたり、廃車にかかる費用を相殺して無料で対応することができています。車の状態や車種によっては、廃車買取であっても高額な買取査定ができる可能性もあります。基本的に廃車にかかる費用無料で依頼が可能なため、廃車費用が心配で廃車をするか悩んでいるという方は、まずは廃車買取を専門にしている業者へ見積もり相談されてみることをおすすめします。

廃車買取業者で廃車するとかかる費用の相場

廃車買取業者に廃車依頼をした場合にかかると予想される、廃車費用の平均相場がこちらです。

項目費用
車の引き取り手数料0円
車体解体費用0円
書類手続き代行手数料0円
税金の還付手続き代行手数料0円
合計0円

廃車買取業者はなぜ無料で廃車できるのか

廃車買取業者の廃車サービスを利用すると、廃車費用が基本無料になるということを前項でご紹介しました。こちらでは、廃車買取業者が廃車費用無料でサービスを提供できている理由について、さらに詳しく解説します。

無料で廃車できる理由について

普通に廃車しようとすると費用がかかりますが、廃車買取業者が無料で対応できるのは何故でしょうか。その一番大きな理由としては「一般的なディーラーや中古車販売業者と廃車買取業者では、買取後の販売網が異なるため」というところです。

一般的なディーラーや中古車販売業者は国内での中古車販売網を持っていますが、日本国内においては古い年式の車や走行距離10万kmを超えた過走行車、事故歴のある車などは中古車として人気がなく買い手もつきづらい状態になります。そのため、廃車依頼を受けた車の多くが日本国内においてほとんど商品価値がなく、引き取ったあとの処分費用がかかるだけでディーラーや中古車販売業者によってマイナスにこそなれど、プラスになることはほぼないのです。

しかし、廃車買取業者は海外への輸出・販売ルートを持っており、日本国内では価値がなかった古い年式の車や過走行車であっても、交通機関が未発達で、多くの人が新車を買う余裕がない発展途上国においては、日本車の信頼性の高さから廃車でも需要があり買い手がつくため、廃車の費用などを業者が負担できるのです。

また、日本国内では道路運送車両法により、自家用車の車検は2年に1度受けなくてはいけないと決められています。車検についての検査の厳しさやメンテナンス性の高さもあり、海外の方からすると「日本では車の品質を常に高く保っている」ため、古かったり過走行でも品質の高い中古車という信頼があります。また、走行不可の事故車や故障車であっても、まだ使えるパーツが多く残っていることがほとんどですので、分解して無事なパーツを再利用することが可能です。そのため、どんな状態の車であっても廃車の費用を無料で対応することができます。

まとめ

廃車する理由は色々あると思います。車を買い換えたり、車が不要になって自動車税等の維持費を抑えるために廃車するなら、できるだけ必要な費用を抑えて廃車したいと誰もが考えるでしょう。

廃車買取業者などの無料で廃車できるサービスを利用すると、お得に廃車ができて、浮いたお金で新しい車を買う資金の足しにしたり、貯金に回したりすることも可能になります!

今廃車しようか悩まれている方は、まずは基本廃車費用無料の廃車買取業者で、相談されてみることをおすすめします。

タイトルとURLをコピーしました