外が暗くなってから車での送り迎えを頼まれた時、夜間運転に不安を感じてしまう方は多いのではないでしょうか。夜間運転は、周囲が暗くて目から得られる情報は、昼間と比べるとかなり減ってしまいます。進行中の道の前方を交差する道路に現れる直進車や、横断歩道ではない場所で横断しようとしている歩行者がいた場合、気付くまでに時間がかかってしまい、驚いて突然急ブレーキを踏んだことが、後続車との追突事故につながる可能性であってもないとは言い切れません。
こちらの記事では、夜間運転に対する不安や恐怖心を解消するため事前に知っておくべきことや、安全に夜間運転をするための対策をご紹介します。
夜間運転は怖い、不安な理由
ペーパードライバーや運転免許を取得したばかりの初心者の方だけでなく、運転に慣れているドライバーであっても、夜間運転が苦手だったり、不安を感じて怖いと思っている方は沢山います。
夜間に運転することへ不安を感じたり、怖いと思われる理由をいくつかご紹介します。
事故への不安

夜間運転の不安材料の一つとして、夜道での交通事故発生件数が最も多いことへの不安感が挙げられます。
警察庁が公表している令和6年の資料によると、17時から19時のいわゆる夕暮れ時や薄暮と言われる時間帯は、最も交通事故の発生件数が多い時間帯となっています。特に日照時間が短い冬は、あっという間に外が暗くなります。秋から冬にかけては日没時間が早く、外がすぐに暗くなることや、学校や会社からの帰宅時間と重なり歩行者や自転車、さらに自動車の往来が増えるタイミングで薄暮時となります。行き交う交通量の多さも、交通死亡事故発生件数が同時間帯に多くなる要因のひとつです。
視界の悪さが不安にさせる
夜間は周囲が暗くなるため、見える範囲が狭い、視界の悪い状態のなかで運転することになります。
昼間と夜間で人の視野角自体は変わらないものの、目の構造においては光(明るさ)の量次第でピントを合わせるため、ピントが合うまでに時間がかかり、鮮明さは不鮮明に、色の認識力も暗くなることで弱まってしまいます。
視界が悪くなることで、前方に自転車が走っていたり、横断してくる歩行者がいても、その存在に気付くまで時間がかかりますので、さらに運転に不安を感じてしまう方は多いでしょう。人の順応性には「暗順応」というものがあり、暗いところに長く居続けると視力も順応していくことを言うのですが、暗順応するまでの速さは高齢になるほど時間が長くかかるようになると言われています。年齢を重ねると共に、夜間運転時の視界の悪さを強く感じるようになるでしょう。
対向車の眩しさが辛い
夜間に車を走らせる時は、視界を明るくして見やすくするために車のヘッドライトを点灯して走行します。その際、反対車線から対向車が進行して来たら、ハイビームからロウビームへ切り替えます。このヘッドライトによって双方の運転者が、ライトの眩しさから視界に悪い影響を受ける可能性があります。それが眩惑(またはグレア現象)です。
眩惑(げんわく)・グレア現象とは
眩惑とは、目がくらんで惑うことです。目がくらんでしまい、正しい判断ができなくなるといった意味があります。眩惑と同様の意味を持つグレア現象の「グレア」には、「不快感や物の見えづらさを生じさせるような眩しさ」といった意味があります。対向車線のヘッドライトを直接見てしまうことで、光源の影響を受けて眩惑が起こり、視界の把握が難しくなったり、頭痛や目の痛みを伴うことで運転に集中できなくなってしまいます。
夜間も安心して運転するための対策

夜間運転について、上記のような理由から不安を感じながら運転している人も多いでしょう。こちらでは夜間運転時安心して車を運転するための対策をいくつかご紹介します。
夜間運転中の視界を確保する
夜間運転時に、視界の悪さから運転への不安を感じているという方は少なくありません。まずは、視界確保することが重要になってきます。
ヘッドライトの点灯
まずは早めにヘッドライトを点灯するようにしましょう。日本は季節によって日没時間が違います。夏場は日照時間が長くなっていますが、冬場になると16時過ぎから途端に日が落ちて暗くなってきます。このように日が沈み始める時間を薄暮時間帯といいますが、少し明るいからとヘッドライトを点灯させない方も多いのです。しかし薄暮時間帯は、暗くなってきて見通しが悪くなってきていますので、体感よりも早めにライトを点灯するようにしましょう。
ヘッドライトのこまめな切替
車のヘッドライトには、上向きのハイビームと下向きのロービームがあります。ハイビームは視界100m、ロービームは視界40mとされています。対向車がいる時や交通量の多い市街地ではハイビームは避けるべきですが、前方の危険を早めに発見するためには上向きのハイビームの活用が大切になります。対向車や近くに歩行者がいる時はロービームに切り替えるといった、こまめな切替に慣れておいて、必要な時のために通常はハイビームにしておくことをおすすめします。
ヘッドライトは元々ハロゲンライトのみになっていましたが、近年はLEDライトが普及し始めています。ハロゲンライトに比べると、LEDライトは白く明るい光で視認性が高くなり、耐久力も上がっています。ただその一方で明るすぎて暗いところとの差が強くなったという声もあります。また元々の販売価格が旧来のライトに比べ高額なのですが、耐久性が高いため、長く使えばコストパフォーマンスは高いと言えるでしょう。
フロントガラスの掃除・コーティング
フロントガラスが汚れていたり曇っていたりすると、運転者から前方が見えづらい状況になります。特に夜間となると、フロントガラスが油膜や水垢などで汚れていた場合は、対向車のヘッドライトに照らされて乱反射したり、汚れが原因で曇りやすくなることがあり、より見えづらい状況になってしまいます。フロントガラスの外側は拭き掃除だけでなく、撥水コーティングをして汚れにくい状態にしておくと、日々のお手入れも楽になります。また、内窓の拭き掃除も定期的に行っておくことをおすすめします。
運転操作にゆとりを持つ
夜間の運転操作では、ゆとりを持った運転をすることが安全運転対策でも大切になってきます。まず基本的な部分として車の速度を落として走行することと、前方の車両との車間距離を十分にとっておくことがポイントです。視界が暗く、見える部分が減ってしまう分、危険を発見するタイミングが昼間より遅くなってしまうこともありますが、前方の車両としっかり距離を取っていれば、危険な運転があったとしても巻き込まれるなどの心配はありません。
体の不調があれば休憩をとる
夜間の運転というと、日中の疲労による注意力の低下が起こる可能性は低くありません。学校や仕事帰りなどの帰宅時間と重なると、疲労困憊の中運転しいている可能性もあるでしょう。疲れから運転に集中できなかったりすると、集中力散漫になり事故の要因になりかねません。無理せず、一度15分程度休憩してから運転を開始するようにしましょう。
まとめ
夜間に運転することに対して「怖い」や「不安」という感情を持っている方は、安全運転をしたいができないのではないかという不安をもっている人がほとんどです。夜間に車を運転する時は、昼間との「視界」の違いをしっかりと理解し、周囲の交通状況も踏まえて安全に運行できる方法をぜひ覚えておきましょう!


