冬場は普段の季節と比べて路面が滑りやすくなったり、視界が悪くなるため事故が起こりやすくなります。2023年度の警察庁の統計をみると、12月の交通事故の件数は他の月の平均と比べて約1.2倍となっています。
雪道での事故の原因としては、視界不良、路面凍結によるスリップがあります。こちらではそれぞれのケースの原因や注意点、対策を紹介していきます。
視界不良による冬の交通事故の原因と対策
視界不良による事故は、車の内と外の寒暖差による窓ガラスの曇りが原因となるものと激しい吹雪によって前方の見通しが悪くなるものの2つが考えられます。
冬に車の窓が曇る原因は?
なぜ寒い季節になると車の窓が曇るのでしょうか。原因は車の内側と外側の寒暖差にあります。冬になると車内で暖房を付ける方も多いと思います。車の内側の暖かい空気が窓ガラス付近で冷やされることで空気中の水蒸気が水滴となってガラスに付着し、曇りが発生します。これは結露という現象です。
車の窓の曇りを防ぐ方法は?
車の窓の曇りを防ぐ方法は2つあります。
1つ目は車のエアコンやデフロスター等の機能を使うことです。これらの機能を使うことで車内を除湿し、結露が起きにくい状態をつくったり、窓ガラスの内側を乾かして曇りを除去することができます。
エアコン | 冷房と除湿を切り替えることができる |
デフロスター | フロントの窓ガラスに温風を吹き付けて曇りをとることができる |
デフォッガー | リアの窓ガラスに温風を吹き付けて曇りをとることができる |
また、サイドの窓ガラスが曇っている場合は運転席と助手席付近にある暖房の向きを調整することで曇りを取ることが可能です。
2つ目は窓ガラスに曇り止めスプレーを吹き付ける方法です。曇り止めスプレーに含まれる界面活性剤には水と結合しやすい性質があります。そのため、ガラスの表面についた水分となじんで水の膜を形成することで曇りが発生しない状況をつくることが可能です。
吹雪が激しく見通しが悪い場合はどうする?
吹雪が激しく見通しが悪い場合は、自分の車が周囲から認識されにくくなっており、追突される危険性が高くなります。危険を避けるためには、ハザードランプを点灯し、自分の車の存在を周囲に示しことが大切です。
また、あまりにも視界が悪い場合は、無理をせずにコンビニやサービスエリア等に避難し、吹雪がおさまり、安全に運転ができる状態になるまで待つことも必要です。
路面凍結による冬の雪道でのスリップ事故の原因と対策
スリップ事故の原因となる路面の凍結はどのようにして起こるのでしょうか。路面凍結は積もった雪が車の通行で踏み固められたり、雪が解けた水が固まることで発生します。自分でできる対策としては、車の足回りの変更や自宅の駐車場の環境を整えることがあります。
タイヤの履き替えやチェーンの装着
雪道でのスリップ事故を防ぐ上では、スタッドレスタイヤへの履き替えやチェーンを装着することが重要です。比較的雪が少ない地方では、冬でもノーマルタイヤのまま運転する方も多いかと思います。しかしながら、まれに大雪が降った場合にノーマルタイヤのまま運転すると、他の車を巻き込んだスリップ事故に発展する可能性もあるため、出かける前に必ず気象情報を確認し、必要な場合はタイヤの履き替えを検討することが大切です。
自宅の駐車場への融雪剤・凍結防止剤の散布
道路でのスリップ事故以外にも自宅で駐車する際にタイヤがスリップして自損事故につながるケースもあります。駐車場の路面凍結を防ぐためには、ホームセンター等で融雪剤・凍結防止剤を購入して散布することが有効です。
融雪剤・凍結防止剤の使用上の注意点
融雪剤・凍結防止剤の主な成分は、塩化ナトリウム(塩)や塩化カルシウム、塩化マグネシウム等であり、これらの成分は氷点下で水が凍ることを防ぐ効果があります。そのため、路面に積もった雪を溶かし、積雪を防ぐことで、路面凍結(アイスバーン)を発生しにくくすることが可能となっています。
一方で、これらの成分は車を構成する鉄やアルミニウム等の金属の錆や腐食の原因となります。特に路面に近い車体下のエンジンやホイール等は金属が剥き出しになっていることもあり、錆や腐食が発生しやすい箇所です。
自宅で融雪剤を使用する際は、錆や腐食が発生しにくい尿素を主成分とした融雪剤を選ぶことで錆や腐食を防ぐことが可能です。
まとめ
冬期の事故では、天気の状況や渋滞等により救助に時間がかかる場合もあります。まずは、出発前に天候を確認し、無理な運転をしないようにすることが重要です。
また、万が一事故を起こしてしまい、不要になった車の廃車に悩まれている方は、事故車買取専門のカーネクストまでお気軽にご相談ください。